小児科

診療コンセプト

お子様にとって知らないところは、行くだけでもストレスを感じてしまう場所です。当院では過度に緊張させないような診療を心がけています。

現在は、小さい時から保育園に通園する子も多く早い時期から集団生活を送るため予防接種の重要性が増しています。定期予防接種は生後2ヶ月からが始まり、年々予防接種の種類も増えており順調にワクチン接種を終わらせるために、数種類のワクチンを同時に接種しております。また、順調な成長や発達の状態を確認し、早い段階で何か変化がないかを見るために乳児健診も行っておりますのでご相談ください。

小児期は、風邪や溶連菌感染症、インフルエンザなどの感染症に罹患する機会も多く、咳、鼻汁、発熱などの症状はよく見られます。乳幼児期はまだ体も小さく臓器の発達や免疫なども未熟であり短時間で悪化してしまうこともあります。迅速診断キットなどを用い、早期の診断に留意しています。

花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどアレルギーを有しているお子様も多く、アレルゲンの検索や指導・治療も行っております。

近年では、大人では生活習慣病の重要性が言われておりますが、これには子供の時からの食生活などの生活習慣などの関連も指摘されており、一部では大人になる前から徐々に始まっている可能性もあります。小児期から大人までは一連のもので、大人になるまでの過程の途中であり、健康な大人への大切な時期でもあります。小児では年齢により、身体面や精神面での成長の度合いも大きく違いますので、年齢に合った適切な対応を心がけています。

 

特に小さなお子様は、自分で不調を訴えることができないため、「熱がある」「食欲がない」「元気がない」などはっきりした症状以外でも、何かいつもと違うようなことを感じた場合は、ご相談ください。

また、当院では小児科専門医の女性医師の診療が月1~2回あります(土曜午前)。小児科専門医の診察をご希望の際は、ご相談ください。

主な症状

  • 発熱・咳・喉が痛い・ゼイゼイしている
  • 食欲がない・吐き気/嘔吐・下痢をしている・便が出ない/硬い・お腹を痛がる
  • 排尿時の痛み
  • ぶつけてしまった・切ってしまった
  • かゆみ・湿疹
  • 成長のことが心配
  • 朝が弱い・学校を休みがちである
  • 予防接種スケジュールや健診のこと  など

主な疾患

呼吸器疾患

  • 気管支喘息
  • 気管支炎
  • 上気道炎(風邪)
  • 急性肺炎
  • 花粉症
咳や痰などの症状に対しては、鎮咳薬や去痰剤を投与することもありますが、軽い場合は投薬せずに経過を見ることもあります。細菌感染が原因の場合は抗生物質の投与を行います。喘鳴や頻呼吸など呼吸状態に異常がある場合は、気管支拡張薬の吸入を行うこともあります。乳児などは、気道も狭く呼吸状態が悪化しやすいため、早い段階で入院治療の可能な医療機関に紹介することもあります。
気管支喘息については、発作を予防するため主に内服薬や吸入薬の投与を行います。

消化器疾患

  • 胃腸炎
  • 便秘などの便通異常
胃腸炎の場合は、症状が軽い場合は整腸剤の投与で経過を見ることもあります。下痢、嘔吐がありさらに発熱しており十分な水分の摂取が困難な場合は脱水を改善する目的に点滴を行う場合があります。
便秘症の場合、主に整腸剤や便の硬化を予防する目的で緩下剤などを投与し、習慣化しないようにすることが大切です。

細菌やウイルスによる疾患

  • 溶連菌感染症
  • インフルエンザ
  • アデノウイルス感染症(プール熱)
  • はしか、水ぼうそう
  • 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
  • 突発性発疹
  • りんご病
  • 感染性腸炎   
  • マイコプラズマ感染症
  • 脳症・脳炎・髄膜炎   など
溶連菌感染、インフルエンザ、アデノウイルス、マイコプラズマ感染症については、迅速検査が可能です。
細菌やウイルスにより発症する疾患ですが、細菌感染の場合は、対症療法の他に抗生物質の投与を行いますが、ウイルス感染が原因の場合は、対症療法が中心となります。インフルエンザについては、抗インフルエンザ薬の投与を行います。
高熱、頭痛、意識障害、嘔吐などを認める場合は、脳炎や髄膜炎の可能性もあるため、紹介することになります。
《予防接種:ワクチン》について
予防接種は、予約制とさせていただいております。特別に予防接種のための曜日や時間帯は設けてはおりませんが、接種を考えておられる方はご相談ください(時間帯については他の患者様のいない時間帯などに来ていただくように配慮することも可能です)。
年々、定期予防接種などお子様が生まれてから接種しなければならない予防接種も多くなっています。1回のみ接種で免疫(自分の体で排除できるようになること)を獲得できるものは少なく、免疫を獲得するには2回以上の接種とある程度の期間が必要になります。乳幼児期は体も小さく未熟であり感染してしまうと重篤化する危険や、保育園や幼稚園、学校などの集団生活を送るようにもなるため、有効な免疫を獲得しておくことが大切だと考えています。ワクチンも種類、回数も多いため、1度に数種類を接種する同時接種を行いますが、当院では、接種の日程(スケジュール)などを一度説明した上で、接種スケジュールを開始するようにしております。
予防接種:ワクチンで予防できる病気(VPD)からお子様を守るために是非、予防接種を行ってください。同時に予防接種は感染の拡大を防ぎ、他のお子様や周りの人たちへの感染予防にもなります。

治療方法

小児疾患においては、主に薬物療法を中心として、治療を行っていきます。

よくある質問と答え

Q

胸が苦しいのですが、何が考えられますか?

A

痛みの性質・場所や持続時間、発生するきっかけなどにより、考えられる疾患が違います。体を動かしている時などに締め付けられるような痛みが出る場合などは、狭心症などが考えられます。また、食後で胸焼けを伴うような場合は逆流性食道炎が考えられます。

Q

頭が痛い、何が考えられますか?

A

突然発症し、血圧も高く、今まで経験をしたことがないような強い痛みの場合はくも膜下出血の可能性があります。前兆を伴い吐き気やめまいなどの症状を伴う場合は、片頭痛などを疑います。

Q

お腹が痛い

A

腹部には、胃や大腸などの消化管や肝臓、膵臓、腎臓などたくさんの臓器が存在しています。そのため痛みの部位や性質や発生する状況により、考えられる疾患が違います。上腹部の場合は、胃が原因のことが多いが、胆嚢結石症や総胆管結石症や、便秘症のこともあります。明け方の嘔気を伴うくらいの強い痛みの場合は尿管結石症を疑うこともあります。発熱を伴う右下腹部痛の時は、虫垂炎を疑います。黄色の胆汁を混入している嘔吐と腹部膨満を伴う強弱のある腹痛の場合は腸閉塞症を疑います。

 

Q

せきが止まらないのですが、何が考えられますか?

A

風邪、咽頭炎、気管支炎などの感染症や気管支喘息などが考えられますが、経過が長い場合は、咳喘息の可能性もあります。また、頻度は低いものの肺結核の可能性も否定はできません。最近では、逆流性食道炎により咳が続く場合も指摘されています。また、心疾患を有している場合では心不全の兆候としての咳の可能性もあります。

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